- ベタはコップで飼えるって聞いたけど本当?
- ベタをコップで飼うのはかわいそうな気がする……
- ベタはどうしてコップで飼えるって言われるの?
ベタはよく「コップで飼える熱帯魚」などと紹介されています。
しかし、実際はコップでの飼育はベタにとって過酷な環境です!
ベタはコップで飼えると聞いて興味を持った人は、この記事を読んでから飼育をはじめてくださいね。
ベタは水槽での飼育がおすすめ!
3L以上の水が入る水槽が理想的です。
ベタがコップで飼えると言われる理由3選

ベタがコップで飼えると言われるようになった理由は、フィルターが必要なく、比較的丈夫な熱帯魚だからです。
一般的な熱帯魚は、フィルターなしで飼育することは難しいです。
- ベタは空気呼吸ができるから
- ベタは比較的丈夫だから
- ベタはあまり泳ぎ回らないから
それぞれの理由について、わかりやすく解説しますね。
ベタは空気呼吸ができるから
ベタがコップで飼えると言われる理由1つ目は、エラから酸素を取り込むのと同時に、水面から口呼吸をすることもできるからです。
ベタにはラビリンス器官があり、この器官を使って空気呼吸をしています。
- ベタはエラ呼吸に加え空気呼吸ができる
- 水中に酸素が少なくても耐えられる
- フィルターやぶくぶくがいらない
フィルターは水質を浄化する機能の他に、水槽の水に空気を含ませる役割がありますが、ベタは酸欠に強くフィルターが必要ありません。

コップにフィルターはつけられない!
ベタは比較的丈夫だから
ベタがコップで飼えると言われる理由2つ目は、比較的丈夫な熱帯魚だからです。
適応できる水質の範囲も広く、全換水にも耐える頑強さを兼ね備えています。
- 弱酸性から弱アルカリ性に適応
- 水質悪化にも比較的強い
- 全換水にも耐える
ただ、ちょっとした環境の変化やストレスでヒレ欠けが起きてしまうなど、デリケートな面も持ち合わせています。



ある程度の水量がないとトラブルが起きやすい!
ベタはあまり泳ぎ回らないから
ベタがコップで飼えると言われる理由3つ目は、あまり泳ぎ回らない熱帯魚だからです。
ベタはヒレが大きく、ゆっくり泳いだりじっとしていたりすることが多くなります。
- ベタはヒレが大きい
- ベタの泳ぎはゆっくり
- じっとしていることも多い
ただ、いくら泳ぎ回らないとは言っても、さすがにコップは狭すぎます。



必要最低限の遊泳スペースは必要!
ベタをコップで飼育してはいけない理由4選


現実問題として、ベタをコップで長期飼育することはできません。
暑さの厳しくない初夏に一時的にコップで飼育することは不可能ではないというレベルでしょう。
- 水温管理が難しい
- 水質が悪化しやすい
- ベタが泳げない
- 飛び出し事故が起こりやすい
それぞれの理由について、わかりやすく解説しますね。
水温管理が難しい
ベタをコップで飼育した場合、水温管理がとても難しくなります。
特に冬は水が冷たくなりますが、コップではヒーターを使うことができません。
- ベタが耐えられる水温は20℃~33℃
- 冬は20℃を切ってしまい、ヒーター使用も難しい
- 夏はあっという間に33℃を超えてしまう
コップは水の量が少なく、すぐに温まったり冷えてしまったりするので、ベタには大きな負担になります。



コップにヒーター設置は難しい!
水質が悪化しやすい
ベタをコップで飼育した場合、水質悪化がとても早くなります。
一般的なコップは、500ml以下の水量しかないからです。
- アンモニアがすぐにたまってしまう
- 亜硝酸塩がすぐにたまってしまう
- 雑菌がすぐにたまってしまう
水の量が多いほど有害物質は薄まってくれますが、コップは水の量が少なすぎます。



コップの水の量は少なすぎる!
ベタが泳げない
ベタをコップで飼育した場合、ベタが泳ぐスペースがありません。
ベタはそれほど泳ぎ回る熱帯魚ではありませんが、それでもコップはあまりにも狭すぎます。
- ベタが泳ぐスペースがない
- ヒレを広げることができない
- ベタが運動不足になる
ベタには最低限の遊泳スペースと、大きなヒレを広げる場所が必要になります。



コップはせますぎる!
飛び出し事故が起こりやすい
ベタをコップで飼育した場合、ベタの飛び出し事故が起こりやすくなります。
ベタはジャンプ力があり、水面から飛び跳ねることがあるからです。
- ベタはジャンプ力がある
- 水面から飛び跳ねることがある
- コップだと簡単に外に飛び出してしまう
コップはベタが外に飛び出しやすい形状をしているので、飛び出し事故のリスクも上がってしまいます。



コップはせますぎる!
コップは決して快適な環境ではない
ベタにとって、コップは決して快適な環境ではありません。
季節が良ければ、一時的に飼育できるに過ぎないからです。
- 水温変動が激しい
- 水質変化が激しい
- 運動不足になる
ベタを長期的に飼育したいのであれば、水槽飼育の方が圧倒的におすすめですよ。
ベタ飼育に必要な水槽の大きさ


ベタはコップではなく、水槽で飼育するのがおすすめなのですが、必要最低限の大きさがあります。
水槽ならなんでも良いというわけではないので、注意しましょう。
- 水量3L以上
- 横幅15cm×奥行10cm以上
- 高さ15cm以上
最低限必要な水槽の大きさについて、わかりやすく解説していきますね。
水量3L以上
ベタを水槽で飼育する場合、水量3L以上の水槽を使うことをおすすめします。
最低1L以上あれば飼育できないこともないですが、水換えが大変になるからです。
- 3L以上が理想
- 3L以上あれば週に1回の水換えでOK
- 3L未満だと2~3日に1回は水換えが必要
2~3日に1回の水換えを続けるのは大変だと思うので、3L以上の水槽を用意しましょう。



継続してお世話できることが大切!
横幅15cm×奥行10cm以上
ベタを飼育する水槽は、横幅15cm×奥行10cm以上のサイズがおすすめです。
これぐらいのサイズがあれば、ベタが泳いだりターンしたりすることができるでしょう。
- ベタが泳ぎ回ることができる
- ベタがターンすることができる
- ヒーターやアクセサリーを入れるスペースもある
冬はヒーターを入れるスペースを確保することも必要なので、小さすぎる水槽はNGです。



冬は超小型ヒーターを入れよう!
高さ15cm以上
ベタを飼育する水槽は、高さ15cm以上のサイズがおすすめです。
特に大きなヒレを持つベタは、水槽の高さが低いとヒレを十分に広げられません。
- ヒレの大きな品種のベタがいる
- ヒレを開くフレアリングというトレーニングがある
- 水槽の高さがないと十分にヒレが開かない
ヒレを十分に開くことができないと、ヒレが癒着してしまうこともあります。



ヒレを開かせてあげよう!
一般的な熱帯魚よりはずっと小型の水槽で飼える
ベタをコップで飼うのは難しく、ある程度の大きさの水槽で飼育してあげる必要があります。
しかし、それでも一般的な熱帯魚や金魚と比べれば、ずっと小型の水槽で飼えるというのも事実です。
- フィルターを設置する必要がない
- ケンカするので単独飼育
- 激しく泳ぎ回らない
コップでは無理ですが、省スペースで飼える観賞魚を探している人にはおすすめですよ。
ベタをコップで飼う方法


ベタをコップで飼うのはおすすめしませんが、どうしてもコップで飼育したい人のために、コップで飼育する方法を解説します。
ポイントは、コップだったとしてもできるだけ良い環境を用意してあげることです。
- 大きなコップを選ぶ
- 毎日全換水する
- パネルヒーターで保温する
- 飛び出し防止のフタをする
それぞれのポイントについて、わかりやすく解説していきますね。
大きなコップを選ぶ
ベタをコップで飼育する場合、できるだけ大きなコップを選んでください。
水量が少ないコップだとしても、できるだけ水量を稼ぐためです。
- 大きなコップを選ぶ
- できるだけ水量を稼ぐ
- できるだけ遊泳スペースを確保する
少しでも水量の多いコップで飼育することが、コップ飼育の成功のカギになります。



水量が多い方が成功しやすい!
毎日全換水する
ベタをコップで飼育する場合、毎日全換水してください。
大きめのコップだとしても水量は1Lもないと思うので、汚れがあっという間に溜まってしまうからです。
- コップは水量が少ない
- 有害物質がすぐ溜まってしまう
- 毎日全換水して対応する
コップで飼育する場合は、毎日水換えする覚悟が必要です。



毎日水換えは大変だよ!
パネルヒーターで保温する
ベタをコップで飼育する場合、パネルヒーターで保温してください。
コップは小さすぎてヒーターが入らないので、パネルヒーターで保温するのが現実的になります。
- ベタは25℃以上をキープする必要がある
- 水中ヒーターはコップに入らない
- パネルヒーターで下から温める
ベタはヒーターなしで飼育できると勘違いしている方もいらっしゃいますが、冬場はヒーター必須です。



ベタは熱帯魚の中でも高水温を好むよ!
飛び出し防止のフタをする
ベタをコップで飼育する場合、飛び出し防止のためフタをするようにしてください。
適当な大きさのプラスチックの板などで構いません。
- ベタはジャンプ力がある
- コップから飛び出すことがある
- プラスチック製の板などでフタをして対策
フタの上に小物などを置いて、フタの重量を確保しておくとより安心です。



ベタは飛び出しやすい熱帯魚として有名!
水槽で飼った方が快適
ベタのコップ飼育は不可能ではありませんが、結局のところ、水槽で飼育した方がラクだと思います。
なぜなら、お世話の負担が圧倒的に軽くなるからです。
- 水換えは週に1回でOK
- ヒーターの選択肢も多い
- ベタも快適でトラブルが起こりにくい
よほどのこだわりがない限り、水槽で飼育した方が飼い主もベタも快適ですよ。