ベタはよく「コップで飼える熱帯魚」などと紹介されています。
しかし、実際はコップでの飼育はベタにとって過酷な環境です。
ベタはコップで飼えると聞いて興味を持った人は、この記事を読んでから飼育をはじめてくださいね。
ベタは水槽での飼育がおすすめ!
3L以上の水が入る水槽が理想的です。
ベタがコップで飼えると言われるようになった理由

ベタがコップで飼えると言われるようになった理由は、フィルターが必要なく、比較的丈夫な熱帯魚だからです。
一般的な熱帯魚は、フィルターなしで飼育することは難しいです。
それぞれの理由について、わかりやすく解説しますね。
ベタは空気呼吸ができるから
ベタはエラから酸素を取り込むのと同時に、水面から口呼吸をすることもできます。
ベタにはラビリンス器官があり、この器官を使って空気呼吸をしています。
フィルターは水質を浄化する機能の他に、水槽の水に空気を含ませる役割がありますが、ベタは酸欠に強くフィルターが必要ありません。

コップにフィルターはつけられない!
ベタは比較的丈夫だから
ベタは一般的な熱帯魚の中でも、比較的丈夫な熱帯魚です。
適応できる水質の範囲も広く、全換水にも耐える頑強さを兼ね備えています。
ただ、ちょっとした環境の変化やストレスでヒレ欠けが起きてしまうなど、デリケートな面も持ち合わせています。



カルキを抜いた水道水で飼える!
ベタをコップで飼ってはいけない理由


現実問題として、ベタをコップで長期飼育することはできません。
暑さの厳しくない初夏に一時的にコップで飼育することは不可能ではないというレベルでしょう。
それぞれの理由について、わかりやすく解説しますね。
水温管理が難しい
ベタをコップで飼育した場合、水温管理がとても難しくなります。
特に冬は水が冷たくなりますが、コップではヒーターを使うことができません。
コップは水の量が少なく、すぐに温まったり冷えてしまったりするので、ベタには大きな負担になります。



コップにヒーター設置は難しい!
水質が悪化しやすい
ベタをコップで飼育した場合、水質悪化がとても早くなります。
一般的なコップは、500ml以下の水量しかないからです。
水の量が多いほど有害物質は薄まってくれますが、コップは水の量が少なすぎます。



コップの水の量は少なすぎる!
ベタが泳げない
ベタをコップで飼育した場合、ベタが泳ぐスペースがありません。
ベタはそれほど泳ぎ回る熱帯魚ではありませんが、それでもコップはあまりにも狭すぎます。
ベタには最低限の遊泳スペースと、大きなヒレを広げる場所が必要になります。



コップはせますぎる!
コップは決して快適な環境ではない
ベタにとって、コップは決して快適な環境ではありません。
季節が良ければ、一時的に飼育できるに過ぎないからです。
ベタを長期的に飼育したいのであれば、水槽飼育の方が圧倒的におすすめですよ。
ベタ飼育に必要な水槽の大きさ


ベタはコップではなく、水槽で飼育するのがおすすめなのですが、必要最低限の大きさがあります。
水槽ならなんでも良いというわけではないので、注意しましょう。
それぞれのポイントについて、わかりやすく解説しますね。
水量3L以上
ベタを水槽で飼育する場合、水量3L以上の水槽を使うことをおすすめします。
最低1L以上あれば飼育できないこともないですが、水換えが大変になるからです。
2~3日に1回の水換えを続けるのは大変だと思うので、3L以上の水槽を用意しましょう。



継続してお世話できることが大切!
横幅15cm×奥行10cm以上
ベタを飼育する水槽は、横幅15cm×奥行10cm以上のサイズがおすすめです。
これぐらいのサイズがあれば、ベタが泳いだりターンしたりすることができるでしょう。
冬はヒーターを入れるスペースを確保することも必要なので、小さすぎる水槽はNGです。



冬は超小型ヒーターを入れよう!
高さ15cm以上
ベタを飼育する水槽は、高さ15cm以上のサイズがおすすめです。
特に大きなヒレを持つベタは、水槽の高さが低いとヒレを十分に広げられません。
ヒレを十分に開くことができないと、ヒレが癒着してしまうこともあります。



ヒレを開かせてあげよう!
一般的な熱帯魚よりはずっと小型の水槽で飼える
ベタをコップで飼うのは難しく、ある程度の大きさの水槽で飼育してあげる必要があります。
しかし、それでも一般的な熱帯魚や金魚と比べれば、ずっと小型の水槽で飼えるというのも事実です。
コップでは無理ですが、省スペースで飼える観賞魚を探している人にはおすすめですよ。